猫背・肩こり改善、美背中エクササイズ
本日もブログへお越し下さり
ありがとうございます。
さて、本日は先日Youtubeに配信した
「YWエクササイズ」の解説です。
このエクササイズの目的は,腕を挙げる際の正しい肩甲骨の動かし方を基本として、
肩甲骨を上方回旋させる筋肉のコーディネーション、腕を挙げる動きに対しての姿勢の安定、
姿勢保持筋肉の強化になります。うつ伏せのエクササイズですので、
背中が弱化している方には結構効いてきますよ。それでは行ってみましょう!
目次
- ○ YWエクササイズの目的
- ・YWでの肩甲骨の動き~上方回旋・下方回旋~
- ・胸部起立筋、頭の位置の安定
- ・ローテーターカフ(肩のインナーマッスル)の強化
- ○ YWエクササイズの応用
- ・座位で行うYWエクササイズ
- ・うつ伏せ最強YWエクササイズ
- ・TWエクササイズ
- ○ まとめ
YWエクササイズの目的
YWエクササイズは負荷のかけ方で狙ってくるポイントが変わってきます。
いきなり高負荷で行ってしまうと、代償運動といわれる、インチキな
動きがが出てきてしまいますので、まずは低負荷から行います。
もちろん、対象になる方のどの機能が低下しているのかをチェックしてから行います。
猫背などの姿勢不良の方はほぼ背中の筋肉、肩甲骨の動きは低下しているので、
代償運動が出ない様に極低負荷から行う事が多いです。
もちろん、その前の下処理として、背骨の動きや広背筋の柔軟性を
少しでも高めておくことは極めて大切です。
ロッキングエクササイズやキャットバックなどを事前に行いましょう。
それでは順を追って細かい目的を見ていきましょう
YWでの肩甲骨の動き~上方回旋・下方回旋~
このエクササイズでは筋肉は鍛えません。腕を上げる際の
「肩甲骨の動きを鍛える」事が目的になるので、
どこかの筋肉がキツく感じるとかはありませんので、
リラックスした状態で肩甲骨の動きを感じて下さい。
肩甲骨には以下の6つの動きがあります。
■上方回旋(肩甲骨の下が外に広がりハの字になる)、下方回旋(ハの字が元に戻る)
■内転(背骨に近づく)、外転(背骨から離れる)
■挙上(肩をすくめる)、下制(肩を下げる)
■前傾(前に傾く)、後傾(後ろに傾く)
このエクササイズでは、特に上方回旋の動きをターゲットにしています。
腕を上げる時は上方回旋しながら外転し、最後に少し挙上します。
下げる時は逆に下方回旋して元に戻ります。
このイラストでは肩甲骨の上方回旋の動きを表しています。
Sの角度0、30、60、という数字です。
この上方回旋は腕を挙げる時の肩甲骨の動きなのですが、
僧帽筋上部繊維、僧帽筋下部繊維、前鋸筋という3つの筋肉が仲良く働き、
肩甲骨が上方回旋していきます。
回転扉を3人で押して回す感じです。3人で回すと軽いですよね。
ところが、一人だけで回すと重いですよね。
その一人になってしまいがちなのが、
僧帽筋上部繊維という筋肉(肩こりでトントン叩きたくなる部位)です。
この筋肉を使い過ぎてしまい、それも本来の上方回旋という動きではなく、
「拳上」という肩をすくめる動きで腕を上げる動作を代償してしまう方が多いです。
腕を上げるたびに肩を「すくめていたら、そりゃ~肩は凝るわけです。
そして、サボってしまい特に弱化しやすいのが僧帽筋下部繊維です。
正しい動きが獲得出来たら、少し負荷を上げて
このサボっていた僧帽筋下部繊維を目覚めさせます。
まずはこの上方回旋の動きを肩をすくめないように行うのが
初めのステップになります。肩甲骨を綺麗に回してあげることで、
肩こり改善や肩の痛みの改善、予防にも繋がります。
それでは実践編です。
➀うつ伏せになります。
※猫背が強く上半身が硬く、腰に来やすい人は
おでこの下にタオルなどを巻いて少し高くしておでこを付けて下さい。
➁両腕は肘を曲げ、体の横につけます。Wの文字のように。
小指が下側で親指を上に向けます。
➂腕の重さは床に預けたまま、肘で半円を描きながら
斜め上にバンザイしていきます。
※この時に肩をすくめない様に気を付けます。
➃肘で半円を描きながら腕を下げていきます。
一番の目的は上方回旋の動きを引き出す事になります。
動きを感じる事は難しいと思いますので、肩をすくめずに
上げられていればOKです。肩と耳の距離が近づかない様に
行ってみて下さい。
それが出来るようになったら、肘は床に着けたままで手首を動かさずに、
小指の手を床から離して行ってみて下さい。肘が肩のラインに来たら
肘は浮いても大丈夫ですが、もし肩をすくめてしまうようだったら
そこで止めて下さい。前腕の重さが負荷になります。
胸部起立筋、頭の位置の安定
肩甲骨の上方回旋の動きが引き出せたら、良い姿勢を保持しながら
徐々に腕の重さを負荷にして上方回旋をしていきます。
➀おでこを少し持ち上げ、背骨から頭までを脳天の方向へ引き伸ばします。
➁その状態で先ほどのバンザイの動きをします。
この動きが無理なく出来たら➂へ進みましょう
➂バンザイしながら肘の位置が肩のラインに来たら前腕を浮かせてバンザイします。
前腕の重さがかかるので筋力が必要になってきます。
この時、頭が下がりやすいので気を付けて下さい。良い姿勢を保ちます。
この動きもクリアー出来たら、腕を床に着けないで行って下さい。
ただし、一つだけ条件があります。床から肘の高さよりも
手の位置の方を高くしてください(ローテーターカフの強化になります)。
ローテーターカフ(肩のインナーマッスル)の強化
ここでは肩の細かな動きを調整するインナーマッスルを使います。
特に外旋という動きを入れていきます。猫背で姿勢が崩れ、
肩が前に巻いている方や肩こりがある人は非常に弱化しやすい筋肉です。
動きはバンザイしながら手の平を上に向けていきます。
いきなり腕を持ち上げるとエラーが出やすいので
まずは先ほどお伝えした肘を浮かせないで
小指側の手を床から浮かせて行うエクササイズで手の平を上に向けてみて下さい。
荷的には手の平を上に向ける方が
YWエクササイズの応用
肩甲骨の正しい動きが獲得できたら、どんどん負荷を上げてみましょう。
ただし、代償運動が出ない範囲で行いましょう。
ここまで来たら、何が代償運動かは感じ取れてきているのではないでしょうか。
座って行うと、また違う刺激が入ります。
腕を伸ばし、YWではなくTからWにするとまた難しくなります。
座位で行うYWエクササイズ
このエクササイズは両手にバーを挟んで行います。
目的は
➀肩甲骨を適正なポジションで動かし、
➁肩のンナーマッスルを刺激して、
➂胸の筋肉(大胸筋・小胸筋)をストレッチする
➃頭部の位置を調整する
➄姿勢を改善する
などなど、いろいろあります。私は初め出来ませんでした。
バーは100均で売っているツッパリ棒で代用できます。
当院では84㎝のバーを使っています。なんでも良いです。
また、バーの長さを変える事でターゲットとなる部位も変えられます。
よくあるタオルをつかんで行うと、肩甲骨のアライメントが崩れ、
目的から外れてしまうので(上手くやると出来ますが…)バーで行って下さい。
姿勢が崩れるのでお気を付けください。
こちらのエクササイズは次回お伝えします。
うつ伏せ最強YWエクササイズ
これは最強です。特に頭が前に出る癖がある人は出来ないので、
段階を経てここにたどり着けるといいですね。
これが出来たら肩甲骨、背中の筋肉の強化、頭部の位置、姿勢、
ほとんど整ってきていると思います。
こちらも次回お伝えいたします。
TWエクササイズ
このエクササイズは肘を完全に伸ばし、腕の重さを負荷にします。
肩甲骨を正しく動かしながら、肩関節がスムーズに回る動きも求められます。
筋力、柔軟性、協調性などが求められます。
こちらも次回お伝えします。
まとめ
今回は肩甲骨の動き、特に上方回旋の動きを引き出すエクササイズを解説しました。
まとめてみると、
背骨・上半身の動きはあらかじめ引き出しておいたうえで
➀肩甲骨の上方回旋の動きを引き出す
➁良い姿勢を維持しながら行う
➂少しずつ、腕の重さを負荷にしていく
➃肩のインナーマッスルを効かせながら行う
という順序で私は行っています。
やたらキツイエクササイズをやってくれる大勢いますので、
細かいですが、私は身体機能に着目して、代償運動が出ない様に
徐々に負荷を上げ動きを丁寧に見ていきます。
わかりづらいところも多々ありますが、きちんとできると
姿勢を整え正しい動きで行うときついのでそんなに回数は出来ません。
結局、その方が効率が良いです。負荷を上げるのはその後の方が良いです。
是非、やってみて下さいね。
次回は負荷アップバージョンで行きます!
それではまた!