肩こり腰痛、体幹に赤ちゃんトレーニング
本日もブログへお越し下さり、
ありがとうございます。
今回は巣籠りでの運動不足、体幹機能低下防止に
赤ちゃんトレーニングをご紹介します。
赤ちゃんの四つ這い、動物の動きをイメージした動きで
別名「アニマルフロー」なんて呼ばれてもいます。
肩甲帯、肩関節、腹部、股関節、全身を使うので、
肩こりや腰痛予防のトレーニングとしてもとても良いです。
動画は以下です。
赤ちゃんトレーニングとは読んで字のごとく、
赤ちゃんの動きを行います。
しかし、運動不足解消!ってほどは運動量はありませが、外出や活動量が減ると
体幹などを使わなくなってしまいますので、「体幹エクササイズ」、
「自分の身体をコントロールする動き」、とらえて頂ければと思います。
赤ちゃんの「四つ這い歩き」に負荷を掛けたもので、「高這い」の動きです。
それにちょっとアレンジ加えています。
当院でも77歳になるシニアの女性の方が、初めは出来ませんでしたが、
今ではスムーズに出来るようになりました。
まずはやってみて下さい。その前に手首を良く回したり、
曲げたり伸ばしたり、良くストレッチして下さいね。
四つ這いの動物の動きをイメージしたエクササイズで、
数年前よりジワジワ来ているようです。
今後、さらに流行るのではないかと思っていたのです、
このご時世ではどうなることやら…。
目次
- ○ 立ち上がるまでに獲得する機能
- ・お母さんのお腹の中~呼吸様運動・脊柱・股関節の運動~
- ・出生・産声~インナーユニットの発達
- ・寝返り~体軸の安定性、脊柱・体幹の安定と分離~
- ・うつ伏せ~体幹伸展・肩甲帯・股関節の発達~
- ・四つ這い~肩甲帯・肩関節の安定、股関節機能の向上~
- ・高這い~肩甲帯・足趾・下肢帯機能向上~
- ・立ち上がり・歩行~足底感覚・下肢筋力向上・重心コントロールなど~
- ○ エクササイズの実際
- ・やり方
- ・注意点
- ・バリエーション
立ち上がるまでに獲得する機能
我々大人はきれいな姿勢で真っ直ぐ立てている人がほとんどいません。多くの方が、背中が丸くなり猫背になっています。また、高齢になればなるほど、猫背を通り越している方も多くいらっしゃいます。
一方、赤ちゃんは生まれてから約1年後に立ち上がりますが、猫背の赤ちゃんはほとんどいません。転びそうに不安定ながらも割と真っ直ぐ立てています。真っ直ぐ立つために1年かけてトレーニングしてきているのです。
果たして、どんな機能を獲得してきているのでしょうか?
お母さんのお腹の中~呼吸様運動・脊柱・股関節の運動~
お母さんのお腹の中ではまだ呼吸をしておらず、羊水の中でリラックスしている状態です。そこでは羊水を飲んだり吐き出したり、呼吸の準備をしていると言われています。また動いたり、お腹を蹴ったり、脊柱の運動や
股関節の運動を行っています。お母さんのお腹の中は地上の重力の1/6と言われています。
水の中の魚が進化して陸に上がり爬虫類になり、四つ這いに動物になり、猿になり、直立二足歩行の人になるまでの進化の過程を、お母さんのお腹の中から立ち上がるまでの1年で再現していると言われています。
出生・産声~インナーユニットの発達
インナーユニットとは、腹横筋・横隔膜・多裂筋・骨盤底筋群の事を言います。
お母さんのお腹の中から生まれてきて泣くことで肺呼吸が始まります。大きな声で泣くこと(呼吸)をすることでインナーユニットが鍛えらて行きます。まずは体幹を安定させて、来る移動手段手段に備えます。
寝返り~体軸の安定性、脊柱・体幹の安定と分離~
体幹が安定してきたら、人生初めての移動、「寝返り」をします。丸太ような寝返りから、上半身と下半身が分離した寝返りをしていきます。またこの寝返りで胸郭の丸さが出来るようです。
うつ伏せ~体幹伸展・肩甲帯・股関節の発達~
うつ伏せになり、頭を持ち上げて反り上がる事で屈曲筋群が優位だったのが、背筋群(伸筋群)が発達していきます。肘で上半身を支える事で、肩甲帯の機能を獲得、ずりバイをすることで股関節の動きも獲得していきます。進化の過程ではトカゲなどの爬虫類ですね。お腹を地面に擦って移動していると、移動速度が遅く逃げられないので、次の四つ這いに進化していきます。
四つ這い~肩甲帯・肩関節の安定、股関節機能の向上~
体幹の下に腕と脚が来ることで体が浮くので移動スピードが速くなります。上半身を支えるための肩甲帯・肩関節の機能向上、脚が身体の下にきて股関節が前後に動くことで腸腰筋や殿筋が発達していきます。進化の過程では下まで一杯あった肋骨が、脚がお腹の方向に動くのに邪魔になるので肋骨が減ったようですよ。
高這い~肩甲帯・足趾・下肢帯機能向上~
本日お伝えするエクササイズはこの部分です。膝を浮かせて手足だけ床について移動します。足の裏を地面に着くことで足趾の機能や重心の感覚を獲得していきます。また四つ這い以上に肩甲帯や腕にも体重がかかっていきます。赤ちゃんは軽々移動していきますが、体幹が弱り、体重が重くなった我々がやるとどうなるのでしょうか?やる事なんてほとんどないのでちょっと新鮮ですよ。
立ち上がり・歩行~足底感覚・下肢筋力向上・重心コントロールなど~
座った所から、つかまって立ち上がったり、立ったりすわったり(スクワット)したりしながら股関節や大腿部の筋力を発達させていきます。また、つかまり立ちで移動し、段々と転びながらも自分で重心の調節をしながらつかまらずに歩いていき、直立二足歩行を獲得していきます。
エクササイズの実際
四つ這いからほんの少しだけ膝を床から持ち上げて手を足趾で体を支え、前に進んだり、横に進んだり、後ろに進んだり、ドスドス音がしない様に行ってみて下さい。
やり方
肩の下に手、股関節の下に膝がくる四つ這いになります。そこから膝をほんの少し持ち上げ、手と足が同じ幅で動くように前に進みます。右に左に横に動いてもOKです。後ろにも進んでみましょう。
膝を持ち上げるだけで、手と足で支え合い、グッと体幹に力が入る事を感じられると思います。
注意点
膝が床から上がりすぎてお尻が持ち上がりすぎたりする人がいます。
また、手だけ、足だけがやたら歩幅が大きくなってしまったり、
ドスドス音がしてしまったり、音がしない様に動きをコントロールして行ってみて下さい。
事前に手首を良く回したり、手首のストレッチを良く行ってくださいね。
特に手首の硬い人は良く手首の準備運動を行って下さい。
バリエーション
片脚を持ち上げて内側に回して反転して上を向きます。
手と足の中間にお尻がくればOKです。肩甲帯や腕支持が苦手な方(特に女性など)は足よりにお尻が来てしまいます。また、首が短くならない様に、手で床をしっかり押して体を支え、背骨を真っ直ぐにします。丸まらない様に気を付けて下さいね。
そのまま前後に歩いてみましょう。また片脚を浮かせても元に戻ってみましょう。
片手を上げて上に腕を伸ばしてブリッジしてみましょう。背骨の柔らかさや、股関節の柔らかさが必要になります。慣れてくると気持ちが良いですよ。ブリッジになるのでお尻の筋肉も結構使います。
これは無理はしすぎない様に行ってみて下さいね。
いかがでしたでしょうか?腕・肩甲帯で体を支える事って、トレーニングしていないとなかなかやる事が無いかもしれません。肩甲帯の筋肉が改善する事で肩甲骨が安定しますので、筋力が落ちて肩こりになっている方や、腹筋のインナーマッスルが弱って腰痛になっている方にはもってこいの腹筋に効くエクササイズです。
あっ、何気に大腿部、脚も使いますから。やって体感してみて下さい。
それではまた!